こんにちは。
メンタルトレーナーの浮世満理子です。
人生をかけた大きな本番がすぐそこに迫り、大きなプレッシャーと緊張の中で、がんばる選手たち。
そんな選手たちに、もしみなさんなら、なんと応援の言葉をかけますか?
スポーツだけでなく、たとえば受験生に試験当日、なんと声をかけますか?
「励ましたいけど、なんて声をかけたらいいかわからない」
という質問を結構お受けします。
▲リンクのそばでは
息も白く凍ります。
フィギュアスケートの全日本選手権が、いよいよ始まりました。
私も今まで、体操やテニス、陸上と、たくさんの全日本選手権といわれるものに、同行させていただきましたが、やはりどの競技でも、全日本選手権というのは、独特の緊張感がありますね。
苦手だという選手は、かなり多いような気がします。
大きなタイトルがかかっている上に、メディア等でも大きく取り上げられますから、いやおうに緊張が高まりますよね。
そのなかでも、選手を苦しめるメンタルのひとつに、「失敗してはいけない!!」というものがあります。
どれだけバフォーマンスが高い選手でも、ひとつの失敗が、致命的になる。まさに上のレベルにいけばいくほど、そうなりますよね。だから選手がそう感じてしまうのも、自然であたりまえのことです。
ところがこの「失敗しないように」という願いが、実は失敗を自らが引き寄せてしまう心理状態になる、ということはご存じでしたか?
「失敗しないようにがんばって」、ではなく、
「いつも通りのびのびとがんばって」
というのが正しい声のかけかたなのです。
また選手に「なにが何でも勝ちなさい」というのも、実は変な力みをうみ、ミスにつながります。つまり、受験生などに、「絶対合格よ」と試験に送り出すのではなく、
「いつも通りのびのびやれば、きっといい結果がついてくるよ」
というのが、一番いい声のかけ方なのです。
▲大きな試合が
近づいてくると、
どんな場所でも緊張感に
包まれていくものです。
もちろん受験勉強や、スポーツの練習中には、「絶対勝つぞ!」、「失敗しないぞ」という気持ちで、勉強や練習をするのは大事なこと。
でも本番が目の前にきたときは、結果を意識しすぎるとかえって、余分な緊張やプレッシャーに、自滅してしまうことになるのです。
最後に大切なのは、自分を信じきること。
不安になればなるほど、自分を信じられなくなるものですが、そんなときだからこそ、「無理!」と開きなおるのではなく、ぎりぎり最後の最後の瞬間まで、自分を信じようと努力することです。
周囲の人も、もうここまできたら、あとはひたすら自分を信じてがんばれ!!と、あれこれ注文をつけず、ただひたすら、「いつも通りにね」と、無条件の応援団になってあげてください。
ちょっとした時に、効果的なお声がけを知っているかどうかで、あなたや周囲の方たちは、ずいぶんと違ったものになっているかも知れません。
実践的メンタルトレーニング、ぜひ学んでみてください。
メンタルトレーナー 浮世満理子