アイディアホノルルマラソンプロジェクト2008-バトン7

Honolulu2008

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アイディアホノルルマラソンプロジェクト2008「泊まっていた時間が動き出す」昨年のヒーローたちの思いを継いで2008年のバトンは今年のヒーロー達へ

アイディア第一回ホノルルマラソン2007年4名のランナーがエントリーをしました。

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大丈夫ではないことは、傍から見ていても分かります。でも彼らは「大丈夫。」と笑いながら、最後のランナーを全員で迎えることになりました。

最後のランナーの特典は、皆で迎えてもらえること。もちろん、井上さんが33キロ地点で頑張っているスタッフと連絡を取りながら、皆でゴールの瞬間を味わいたいと、声を掛けながらの、全員でのお迎えのゴールです。

その頃、高溝さんは、村田さんからの提案と、私からの指示で、1キロ先よりももっと向こう側で選手を待って、声を掛けて励ましてくれないか、これはもう6時間を越えるマラソンになっていたので、選手達が途中でエネルギーが補給できなくて、バテてしまうんじゃないか、お腹を空かせてしまうんじゃないか、という村田さんの提案でした。

「高溝さん、今持っている食べ物を全部持って、そして、もっと1キロよりも向こう側に行って下さい。」
と。

彼女は実にダイヤモンドヘッドを2回上がったり下りたりしながら、ランナー並みに走りながら、彼らを待つことになります。最後に高溝さんがうっちーを見付けます。うっちー、残り2キロ地点通過。高溝さんはたまらず、うっちーと一緒に併走したと言います。一緒に走りながら、「頑張ろう。頑張ろう。」と、声を掛けたと言います。残り500メートル地点、橘さんと宮本君がうっちーに歓声を送ります。うっちーが通り過ぎた後、橘さんと宮本君も一緒に走ります。3人がうっちーに声を掛けながら、併走しながら、うっちーがフィニッシャーズゴールを潜ります。

実は私が構えていた一眼レフに、うっちーの姿が捉えられました。

もちろん疲れた顔はしているけれども、しっかりした足取りで、しっかりした顔付きで彼がゆっくりとゲートを潜ります。そして、私達の方に片手を上げてガッツポーズ。そしてそのまま、レイをもらう場所へ、ゆっくりとゴールをしたランナーに交じって、私達のところにうっちーが戻って来ました。全員が迎えました。お父さんとお母さんが彼にがっちりと声を掛けます。お父さんがはにかみながら握手を求めました。うっちーもゆっくりと手を差し出します。

「すごいね、うっちー、やったよね。すごいじゃん。」
と言った時に、うっちーは、はにかみながら、そしてシンプルにこう答えました。

「遺伝子やからな。」
お父さんとお母さんにとっては、最高の言葉だったと思います。

こうして、アイ・ディアのホノルルマラソンは、全員が奇跡の完走ということで締めくくりました。疲れたランナー達を早く労いたいのに、ランナー達は、今度は、33キロ地点で待っていてくれていた、佐々木さんや尾下さんや吉田さん達を待ちたいと言います。彼らは交通規制の解除された渋滞に巻き込まれていて、なかなか辿り着くことができません。でも、選手の皆は「皆で。皆で。」と言いながら、もうすっかり何度もスコールに降られている中で、ずぶ濡れになった足元を気にせず、そこの中で、皆で待っていました。

そして、33キロ地点のチームが合流、全員で笑顔の記念撮影をします。

「良かったね。良かったね。」

それ以外の言葉はなく、感動がいつまでも押し寄せて来ます。

その夜行われた送迎会では、ランナー達は足を引きずりながら、それでも笑顔は絶えませんでした。ひとりひとりに労いの声を掛けながら、皆で楽しかった時間、そしてホノルル最後に一緒にいれる時間を心から楽しみました。そして最後は、アイ・ディアのスタッフ皆から、応援をしてくれた福田さん、山崎純子さん、近藤さん、そしてうっちーのご両親達に、私達が買って来たレイを掛けてもらうことにしました。

うっちーのご両親にはもちろん、うっちー自身から。

そして鈴木君、村田さん、それぞれのヒーロー達から、応援団の皆に「ありがとう。お疲れ様。」と声を掛けてもらいながら、それぞれ貝で綴られたレイを首に掛けてもらいました。その時の応援団の皆の幸せそうな顔。私達にとって、ヒーローになりました。ランナー達と写真を私が撮っていると、スタッフ皆が「いいなぁ」って言います。昨日までは普通の人だった。いや、難病や怪我を抱えた、それ以下に辛くて苦しくて悲しい人生だった。

でも彼らは間違いなくヒーローとして輝いていました。そして応援団の皆は、ヒーロー達を応援することによって、自分の中に、また素晴らしいものを見出していたような気がします。

ホノルルマラソン前日までは、嵐の様な風と雨が吹き続けていた、ハワイのオアフ島は、ホノルルマラソンの当日、曇り空に助けられ、何度かのスコールに見舞われながらも、私達の素敵なランナーをゴールまでちゃんと運んでくれることができました。たくさんのボードに書かれたメッセージ、日本からのメッセージ、顔も知らない人達や会ったこともない人達が、これから頑張ろうとしている人達にメッセージを送り続ける。それが、私はアイ・ディアというこのチームの非常に不思議な魅力だと思います。

アイ・ディアは頑張る人達を応援したい、アイ・ディアは仲間を仲間だと思い、しっかりとひとりひとりの人生に敬意を払い、ヒーローになって欲しい。人生は一度きりです。そこの中で、ひとりひとりの人生が最大限輝くように、ひとりひとりの人生がオンリーワンであって、ひとりひとりの人生が最高のものになるように。

人生は有限です。

でも、人間が人間にしかできないことが必ずある。どれだけ情報化産業が進んでも、私達人間が人間だからこそ、頑張っていけることがあります。私達はそういうことをとことん突き詰めていきたい。応援団は皆、自費を払ってチケットを買い、ホテルに泊まり、何ヶ月も働いて貯めた貯金をこの一日の為に費やします。でも、誰ひとり、わがままを言う人や辛くてしんどいと言う人はいません。むしろ全員が奇跡の完走ということをもらった瞬間に、私達は、日本で応援をしてくれた多くの人達に、心から感謝をしながら、自分達が来れたことの喜びを噛み締めていたのです。

奇跡の完走をした、4人のヒーローに、心からありがとうを伝えたい、そして、応援チームの皆に心から感謝の気持ちを伝えたい、そして何よりも、一緒にホノルルには行かなかったけれども、メッセージを書き込んでくれたあなた、メールにアクセスしてくれた方、その多くの声や言葉に支えられ、私達は自分達で、素晴らしいことを成し遂げられたと思っています。今回のアイ・ディアホノルルプロジェクトに係わって下さった全ての皆さんに、私の存在の全てを懸けて、心から感謝の気持ちを申し上げます。ありがとうございました。

アイ・ディアヒューマンサポートアカデミー
学院長 浮世満理子

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米田功プロジェクト応援集会ご報告

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