From NY to Japan~ココロのケアは、闘いの連続~

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ニューヨーク研修3日目

 

グリーンチムニーズからマンハッタンに戻り
今日は研修3日目。
ギャンブル依存、スポーツメンタル、
そして、キャリアカウンセリングと
三本立ての本日。
 
まずは、さっそくハイライト!
いつもアイディアの海外研修をコーディネートしてくださる
ニューヨーク市立ラガーディアコミュニティーカレッジで
心理カウンセラーとして活動されている
遠山京子先生との嬉しく懐かしい再会!
 
久しぶりにお会いする遠山先生は
全然変わらず、相変わらずバイタリティーと
暖かさを感じさせるステキな笑顔。
 
以前お会いした時
「女性で、外国人で、有色人種であるという
この国に暮らす日本人女性は
三重のマイノリティなんです」と
おっしゃっていたことがすごく印象に残っています。
 
さらりとおっしゃったその言葉に
アメリカでスペシャリストとして生きる
厳しさと覚悟を強く感じました。
いつも、大きな刺激を受け、学ばせていただく
心理カウンセラーの大先輩です。
 
颯爽とNYを歩く姿がかっこよくて
人知れず真似してみたりして・・・
いやー、やはり付け焼刃ではああはいかない。
 
そんな「かっこいい」という言葉が似あう
遠山先生ですが、思いがけないシャイな一面もあって
年上の方に失礼ですが
何かの拍子にとってもかわいらしい笑顔になる。
そんな魅力たっぷりの先生です。
 
今日から三日間は、この遠山先生に
お世話になります。

コロンビア大学へ!

 

さて、大雨の昨日とはうってかわって
快晴の本日。
青空を映したハドソン川がきらきら光り
対岸のニュージャージーがきれいに見えます。
 
コロンビア大学医学センター精神科にある
ギャンブル障害研究所を訪ねました。
天気はいいけれど、吹く風が冷たくて
昨日までの妙な暖かさがあっただけに
ちょっと寒さがしみてきます。
 


コロンビア大学は
言わずと知れた「名門」校。
まさか、そのコロンビア大学の
それも医学部にあるセンターで学ぶとは。
巨大な建物に若干圧倒されながら
教室へと向かいました。
 

私たちが本日学ぶのは
Dr.Mayumi Okuda。
そう、日系の方です。
自己紹介の時に
「私の日本語は幼稚園なみです」と
おっしゃっておられましたが
彼女のインテりジェンスを感じさせる
歯切れのいいスピード感のある英語は
聞き取りやすくて、講義に引き込まれました。
 
カジノ法案が可決され、
これからいよいよ「ギャンブル依存」が
本格的にヒューマンサポートサービスの課題の一つに
なることが予想されます。
そこで、今回のNY研修には
ギャンブル依存を学びたいと
リクエストしていたもの。
 

一口にギャンブル依存といっても
タイプもあれば、
問題もあれこれ
そして、サポートも多分一筋縄では
いかない・・・というのは
ギャンブル依存というのは
物質的な依存(身体依存)はなく
あくまで精神的なもの。
そして、それを引き起こしている原因は
ご本人の生育歴の中にあって
ギャンブルというのはあくまで
表面にでてきた問題の形なんだと
改めて思いました。
 
教育、経済的困難
人種的マイノリティ、環境
性格や生育歴
それらがギャンブル依存のリスクを
高める要因。
 
でもこれは、他の問題に関しても
共通する事項。
人が明るくいきいきと生きるためには
やっぱりこれらは欠かすことのできない
大事な要項で
基本的な人権というのは
これを守ることにつながっていく。
 
最終的に人が幸せになるかどうかは
個人の問題と言う人は多いと思うけれど
そこにたどり着くまでに
ハンディキャップを持つ人もいる。
 
だから、心理カウンセラーは
その人たちの人権を守るために
闘わないといけないんですよね。

 

心理カウンセラーの役割

 

ちょっと話がそれますが
バスの中で盛り上がった話題の一つ。
 
私自身、こういった研修や
グリーンチムニーズにいたときに感じたのは
この国のセラピストや心理カウンセラーは
すごく政治に興味を持っていて
選挙の時なんか休憩時間に話題にしてる。
 
それは、社会の底辺(上下ということではなく)に
いる人たちを守るミッションを
皆が感じているから。
 

この政治家は、福祉に力を入れてくれる
この政治家は、教育に関心がある
この政治家は、福祉や教育にはあまり関心がない
この政治家は
この政治家は・・・
 
一体、日本の何人の政治家が
福祉や教育やココロの文化に
興味を持っていて
誰がその人なのか
言えと言われて私は言えるのか。
 
興味を持たない相手からは興味を持たれない。
政治に興味のない心理カウンセラーに
政治は興味を持ってくれるだろうか。
 
政治とは、簡単に言えば
社会の仕組みを作る機関。
だから、何かを変えようと思ったら
社会の仕組みを作っている人たちに
私たちは興味を持たないと
相手からも興味を持たれることはない。
 
・・・と、そんなことを
アメリカに来るといつも考えます。
 
全心連でロビー活動をし
政府に、そして仕組みを作る人たちに
アプローチをしてくださっているから
今の状況があることは確かなのです。
SNSによる虐待のケア
それも、加害者側のサポートを含めた活動が
まもなく実施されますが
そういうことも、「働きかけ」の成果の一つ。
 
依存ということを
国が考えてくれているなら
それにしっかり応えていくために
準備し、提案できるようにしておくことも
心理カウンセラーの仕事なのです、きっと。
 
カジノがまだない日本でも
「パチンコ依存」という名前の
ギャンブル依存は確かにある。
 
賭け事で身を滅ぼした・・・なんて
昔から聞く話で
「ギャンブル依存」という名前がなくても
その問題は昔から日本の社会にあって
苦しんでいる人たちがいるのです。
 

ギャンブル依存は、ご本人もですが
周囲の人、特に家族(子ども)も
巻き込まれることの多い問題。
だから、ここでしっかり学びの糸口をつかんで
「闘える」力を蓄えなければ・・・と
改めて強く思うのでした

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