チームリーダーの役割とメンバーへの振る舞い方


チームリーダーになると、こうしなければいけない、こうあるべきだ、と考えてしまうかもしれません。あまり肩に力が入っていると、部下も緊張してしまうものです。チームを成功に導くための、チームリーダーの役割と振る舞い方について見ていきましょう。

ストイックに頑張らせるのではなく、計画的に行動できるよう考える

リーダーとなったら、誰よりも早く職場に行って、仕事を始めよう、と考えていませんか?それでは部下がかわいそうです。常識を理解している部下なら、上司よりも早く会社に行っていなければならない、と思うものです。それをいち早くリーダーが出社していては、部下はもっと早く仕事に行かなければなりません。しかし、チームメイトの中には仕事の関係で、夜遅くまで仕事をしていたり、お付き合いがあったりして、家に帰るのが遅くなる場合もあるでしょう。それを朝も出社時間よりもずっと早く行かなければならないのは苦痛です。また、帰りも、リーダーがいつまでも帰らないと、部下は帰りにくいものです。ストイックに仕事に励むということは、時として部下に不要なストレスを与えることになります。

自分のストイックさをチームメイトに押し付けるのではなく、それぞれの仕事の内容や分量に応じて、計画的に行動できるよう考えることが大事です。残業は美徳ではありません。仕事の内容にもよりますが、業務時間内にきちんと仕事を終わらせて、定時で帰れるよう、計画を立て、実行できるのが理想です。目標達成のための行動計画をチームメイトと一緒に考え、実践できるチームリーダーが求められているのです。

メンバーに弱いところも見せることも重要

リーダーになるくらいの人はプライドが高い人も多いでしょう。または、リーダーになってからプライドが高くなる人もいるかもしれません。プライドは時には必要なものですが、チームメイトと一緒に頑張っていくチームリーダーとしては、無駄になることもあります。プライドの高いリーダーでは、チームメイトは委縮してしまうことがあります。何でも言い合える雰囲気作りをすることはできないでしょう。リーダーとしての威厳やプライドは、チームメイトにとっては、壁になってしまうものです。

そうならないためには、メンバーに弱い部分を見せることも重要です。リーダーの弱い部分を見せることで、部下は親近感を覚えます。安心もするでしょう。弱みを見せたら付け込まれるのでは?とは考えずに、メンバーとの距離が近くなると考えましょう。その方がメンバーは本音を言ってくれますし、裏表のないチームとなっていくでしょう。また、メンバーに弱い部分を見せることで、自分も楽になります。リーダーだから弱音を吐いてはいけない、弱い自分を見せてはいけない、と頑張りすぎるとどこかでパンクしてしまいます。自分も楽しく、楽に仕事をしていくことが、メンバーを楽しく楽に仕事をさせることにつながるのです。

リーダーの役割とは、「部下に考えさせること」にある

リーダーだからすべてのことにおいて指示をしなければいけない、ということはありません。そういったチームで仕事をしていると、リーダーの指示なしでも動けないメンバーになってしまいます。自ら考えることもせず、行動もできないメンバーでは、チームの成長は望めません。リーダーの役割は、メンバーに指示を出して仕事をさせることではなく、部下に考えさせることなのです。

例えば部下がミスをしたとします。それを叱るだけで終わらせてしまっては、その人の成長もチームとしての前進もありません。なぜミスをしたのか?今後同じミスをしないためには何が必要なのかを考えさせることが大事です。ミスをしたのはその人のせいではなく、環境が悪いせいかもしれません。それなのに、ミスをした部下の責任にしては、部下はやる気をなくしてしまいます。リーダーにも「分かってもらえない」と心を閉ざしてしまうでしょう。何かトラブルたがあった時も同じです。パニックにならないことはもちろん、まずはトラブルを解決し、その後、トラブルの起きた原因や対策をみんなで考えていくことが大事です。

何かあったときや困ったこと、分からないことなどについて、リーダーが答えを出すのではなく、メンバーが考え、答えを出すことが大切です。リーダーはその回答にいきつくまでを導いてあげるのが役割です。指示されたことだけをこなしていくと、仕事に対する意欲もやりがいもわかないでしょう。自ら考え、行動していくことで、仕事へのやりがいや楽しみを見つけることができるのです。

チームリーダーの役割はメンバーに指示を出し、仕事をさせることではありません。メンバーがやりがいを感じ、楽しく仕事ができる環境づくりをすることです。そのためには、リーダーの行動においても、メンバーとの距離を考えながら行動していくことや、メンバーが快適に仕事ができるよう、導いてあげることが必要です。



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