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『胸きゅんな冴羽さんのナゾ』from シティーハンター
シティーハンターの主人公、冴羽 ?さん
とっても2面性のある人で
表裏がある・・・が善い人と悪い人、という二面性ではなく
あの3枚目と2枚目の入り混じった感。
ここにキュンキュンしている方って多いのではないでしょうか。
これは何の投影なんでしょうね?
冴羽さんという人は結構壮絶な生育歴を持った人で幼少期、飛行機事故で親と死に別れジャングルをさまよっていた時にゲリラ兵の村で拾われ幼いころから「兵士」として育てられた、とマンガでは読んだ記憶があります。
その割には、とっても感覚が優しくて普通。
きっと、過酷な状況の中でも大事なことは教えられてきたのでしょう。
ああ見えて?
人を大事にするんですよね。
孤独はあっても荒れた感じはあまりなくて。
二面性は、ペルソナとシャドウの組み合わせ。
普段の「顔」はペルソナ=仮面そして、戦闘時に見せる鋭い顔=シャドウ
日本の都会では本来ありえない「獣」の顔が、冴羽さんの隠された素性なのです。
で、そこにキュンとするのは?
実は、意外性やギャップというものは案外人のココロを揺さぶるもの。
普段おとなしい人が怒りをあらわにするとか普段怖い人が一瞬気弱な顔を見せるとか
大きなギャップは強い印象を人に残します。
大きなギャップは、「ペルソナ」という普段人に見せている「この人はこういう人だ」という印象をよくも悪くも裏切るものです。
人の脳は、「いつもと同じ」にはさほど関心を寄せませんが「いつもと違う」には警戒心が働き注意力が喚起されます。
だから強く印象に残る。
それが、見ている人にとって好ましいものであれば最初から強くてさもありなん、と思っている人のファイティングよりも普段はすごくおちゃらけているのに、いざとなったら強くてかっこいい!となればギャップ効果でアピール力は増大するのです。
特に、「いつもとは違う顔」という事に「自分にだけ見せてくれる顔」とか「特別な時だからこそ」なんていうオプションがつけば更に効果が増すのですね(笑)
シティーハンターを読んでいる女子たち?は
多かれ少なかれ、依頼者の女性に共感したり
投影しながら読んでいることが多いでしょう。
そう、シティーハンターは冴羽さんのかっこよさとか派手なアクションも面白いのですが
登場人物たちのココロの動きが細やかに描かれていて
物語に奥行きと深みを与えています。
「いつかすごく素敵な人が私を助けに来てくれる」という女性が抱きやすい願望を
冴羽さんはマンガの中で実現してくれているのです。
だから、読者が感情移入できない依頼人だと余り面白く感じないわけです。
つまり、冴羽さんの二面性にキュン!とするのは実は、読み手が「依頼人」になっているからなのですね。
やや品の悪いところもありますが(笑)
王子様が助けに来てくれた・・・みたいなシチュエーションでしょうか。
で、この王子さまが、これまたガラのあまりよろしくないお姫様を連れて闘いに来てたりするんですけれど何があってもこのお姫様に忠誠を誓っている風な感じもまた、よろしい。
変わらないココロというのはオンナゴコロにはたまらない宝物。
そういうことがあるのねえと思えるだけでも結構幸せになれたりするんです。
そうかー、冴羽さんにキュンキュンするのは女の子だからなのねーと思いつつ
でも、こういうのって分析するよりやっぱり読んでた方が楽しいですね♪
投稿:主任研究員 | 織田 貴子(上級プロフェッショナル心理カウンセラー、アイディアヒューマンサポートサービス所属) |
ペルソナとシャドウについて
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