オリエンタルアートセラピー

私なりの書道セラピーの解釈としては、
1、書道は単に記録としての文字ではなく、そこにその人の人格や魂もやどる。
2、線一つまっすぐに引くためには呼吸や心身のリラックスなど統合的な自分との対話が必要。
3.描いた言葉には言霊というのがある通り、その人の願いが想いが入っている。
そんなお話をしてからゆっくりと始めました。もちろんアートセラピーは他にもたくさんあるのですがせっかくなので、ウクライナでも大人気の漢字を描く書道を行いたいと思いました． 初めての書道体験では、なかなか真っ直ぐに線を引くのが難しいのですが、ゆっくりと呼吸を整えたり、墨の香りを味わうことで少しずつ、美しい線が描けるようになります。 最初お顔を見ていると「大丈夫かな？」と思う人も、徐々に顔が綻んできて、少しづつ笑顔も見えてきます。 横の線と縦の線、そして払いの練習をしたら「生きる」という文字になりました。 最後は、皆様が欲しい言葉を書かせていただきます。
「息子」という言葉を希望された方に心を込めて息子という文字を書きました。 こんな些細なことで失った心の痛みは消えることはないですが、大切そうにその文字を抱える彼女の優しい顔を、私は一生忘れることができません。 【生きる】シンプルで簡単な文字なのに、ここウクライナでは本当に難しいことなのだと思います。

キーウ市立の音楽学校の子どもたちは、通常の学校の授業が終わってから、6つの選択科目の音楽に関する学びを行います。日々戦争の恐怖に怯えながらも、懸命に学び歌う彼女たちの美しい強さに心を打たれています。
書道のレクチャーをして、呼吸やリラックスする方法などをお伝えしました．数名の少女が体験してくれました。 しっかりとした止めをした字を描いた少女は芯の強い頑張り屋さん。
優しくバランスのとれた字を描いた少女は繊細で丁寧な性格かな？とお伝えすると、
まさにそうだ！と先生も驚いておられました。 私も皆様の日常をご一緒できて本当に良かったです。 こんな小さな子どもたちでも、私は皆様を心から尊敬します、とお伝えしました。