うつを発症した恋人とのかかわり

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恋人の場合

恵子さん(仮名)の恋人が
うつと診断されたと聞いたとき
恵子さんは驚くと同時に
この数ヶ月の彼の行動を
ようやく理解できるようになりました。

長引く不況の影響で
恵子さんの恋人が勤める会社で
大きな組織再編が行われ
入社2年目だった彼にも
責任ある仕事が割り振られました。

努力家である彼は
期待に応えようと
一生懸命頑張っていましたが
週のうち三日は会社に
泊まり込み
そうでない日も朝の七時から
夜中の一時、二時までと
連日残業が続くような
勤務状態でした。

だんだん恵子さんの話も
上の空で聞くようになり
恵子さん自身も
最初は心配したものの
彼の態度があまりにひどいので
ついに喧嘩になってしまったと言います。

「もう私のことは
愛してくれてないんじゃないか」
と恵子さんは友達に
相談していたところ
彼がうつを発症したことが
わかったのです。
とにかく「なんとかしてあげたい」
「こんな彼を救うのは私しかない」
という思いで、毎日彼の家に
通い詰め、楽しげな話をしてみたり
一緒に映画見てみたりするのですが
だんだんと彼のほうが
面倒くさそうになり
「もう僕なんかに構わなくてもいいよ」
と言い始めます。

うつを発症した恋人とのかかわり

そのうち恵子さん自身も
ストレスで胃が痛くなったり
夜眠れなくなったりしていきました。

「このままでは私も彼も
ダメになってしまう」
と、恵子さんはいても
たってもいられずに
カウンセラーのところに
やってきました。

「とにかくなんとかして
あげたいんです。

彼のためになんとかして
あげるのが
私自身の役割だと
思うのです」
カウンセラーは
そんな恵子さんの話を
丁寧に聴きながら
こう言いました。

「でもあなたは彼のドクターでも
カウンセラーでもないわけです。

ですから、自分自身を
あまり追い詰めず
まずはリラックスして
二人でどういう関係を
築くべきか
ということを考えてみてください。

あまり頑張りすぎないほうが
いいですよ。

頑張りすぎてしまうと
自分も彼も追い詰めて
しまいますから」

恵子さんは、その時
自分でもびっくりするくらい
ボロボロと涙をこぼしていました。

そのとき初めて
自分がこんなにも疲れていたこと
自分の心もすっかり
不安定な暗い闇のなかに
落ちてしまって
そこでもがいていたことに
気づいたのです。

続きが気になる方は
「ご家族、友人、自分が
「うつかな?」と思ったとき
読む本」を読んでみてくださいね。

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