逆境に負けないメンタルのコトバ

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アイディアのメンタルトレーナーが「逆境に負けないメンタルのコトバ」をお届けします。

vol.19 米田 功

アテネ五輪金メダリスト
アイディアメンタルトレーニングセンター
メンタルトレーナー

こだわるのは一流。
こだわりを超えていくのが、超一流。

vol.19 米田 功

解説

優れたアスリートは、徹底して「こだわり」を持っていることが多い。自分自身のスタイルや、やると決めたことに対して、周りから何を言われてもそれを徹底して貫いていく。結果を出すために、一年の大部分を地道な練習を繰り返し、完璧をめざしていくアスリートにとっては、「こだわりの力」は大切な要素なのかもしれない。
「こだわりは、選手は絶対に持っていますけれど、でも、こだわってばかりだと、先に進めなくなることがあると思います。」
と、米田は語る。
「例えば、もうこれ以上難しい技はできないだろう、と思われていても、誰かが、今まで以上の難易度の高い技を産み出すと、それを見た他の選手が、同じように無理だろうと言われていた技を実現するんです。」
できないと思っているから「できない」状態になる。逆を言えば、「出来る」と思えば実現可能なことはたくさんあるのだ。
「自分なりのこだわりを持って行動することは大事なことだと思いますが、そのこだわりが限界を決めてしまったり、他の方法なら出来ることを、こだわるあまりに、出来なくしていることがあると思うんです。」
自分のこだわり、考え方など思考の枠組みが可能性を阻むことがある。
「それを突破したときに、無理だと思われていたことが可能になることがあるんだと思います。」
思考の枠組みをはずすためには、何が必要なのだろうか。

アイディア式メンタルトレーニングとしては?

メンタルトレーニングの中に、「可能の会話」というものがあります。いわゆるブレーンストーミングですが、何かの命題に対し、それを実現する為にはどんな方法があるか?ということについて自由に話し合うことで、今までにない方法や可能性を見つける手法です。
その会話をするときには、あらゆる枠組みを外す、つまり、「常識」や「道徳」や「規制のルール」をあえて無視して会話を進めることをポイントとしています。つまり、枠組みを外し、本当に自由な状態で会話をしていくことで、「今までの方法」「これまでの考え」からの脱却を図ることができるのです。
しかし、一番難しいのは、自分が持っている思考やこだわりからの脱却。世の中の考えや規制のルールからの脱却よりも、自分のこだわりからの脱却のほうが難しいのです。
すぐれたアスリートは、その「自分のこだわり」から脱却していく思考の柔軟さに凄みがあります。米田功もそうですが、すぐれたアスリートの脱却のポイントは、常に「結果を出すために何をするか」ということに対しての純粋さです。
通常、結果を出すために考えようとしても、今まで自分がやってきたことを変えることには、今まで頑張ってきたことを否定することになるのではないかというためらいや、未知の方法に対する不安や恐怖、失敗の恐れなどが先に立ち、こだわりを捨てることがなかなかできないものです。
なぜかと言えば、「こだわり」の背景には、「今まではこれで勝ってきた」という過去の経験や、これが正しいことを認めさせたいという自己顕示欲などが隠れていることが多いのです。
しかし、時には、過去の成功体験が発展を阻害することがあります。日々たくさんのことが進化し変わっていく中で、「こだわり」という形で進化や発展を認めず、同じことを繰り返し結果を出せなくなっていく例は、アスリートに限らず、多くの分野で見られます。
だからこそ、改めて、過去の経験や自分の思考を一旦横に置いて、「結果を出すために何が必要か」ということを考えること、つまり、自分のこだわりを超えて、結果を出すということだけにコミットすること。それが自分に勝っていくメンタルであり、限界を突破する強さにつながっていくのです。

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