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vol.21 米田 功
アテネ五輪金メダリスト
アイディアメンタルトレーニングセンター
メンタルトレーナー
大きな試合では必ず、試合の前に会場の床に大の字に寝っころがる。
空間を自分の一部にすると、どんなフィールドでもホームに変わる。
解説
「場にのまれる、と言いますけれど、メンタルの弱い選手は会場の雰囲気に支配されて、自分の力を発揮できないんです。」
そう語る米田氏は、アテネオリンピックに出場したときの会場の印象を語ってくれた。
「とにかく楽しかったです。こんなところで試合ができると思うとわくわくした。」
予選の時には楽しく試合をしたという米田も、決勝のときの会場の雰囲気は予選と全く違い、ものすごい緊迫感でいっぱいだったと振り返る。
「会場の雰囲気にのまれると、いつもどおりの自分の演技ができなくなるんです。普段はできているのに、試合のときに限ってできなかった、というのは悔しいですよね。練習でできていたことが試合でもできれば、必ず結果は出るのだから、どうしたら普段どおりに持っていけるかということを考えました。」
その一つが、会場の床に寝っころがる事だ。
「会場の床に寝っころがって、いろいろイメージトレーニングをします。そうすることで、今いる場所を「ホーム」にする。会場の空気や音、会場の全てが自分の中に入ってくるし、自分の一部とイメージすると、ホームグラウンドにいるメンタルのコンディションを作ることができるんです。」
トップアスリートであれば、世界中の様々な会場で闘わなければならない。
どんな場所にいても、「普段どおりの自分」を保ち続ける為のメンタルトレーニングのポイントは何か。
アイディア式メンタルトレーニングとしては?
本番での緊張やプレッシャーを和らげ、モチベーションをあげていくイメージトレーニングには、「場」をキーワードにしたものがあります。
たとえば、「会場の音、歓声が全て自分の中にエネルギーになって入ってくる」というようなもので、通常、集中を妨げるものやプレッシャーになるものを自分の味方に変えるイメージトレーニングです。
普段、何百回となく同じ動作を繰り返し、身体に染み付いている動き・反応を妨げるのは過度の緊張。
意識するあまりに、身体が普段どおりに動かず、練習では出せている結果を出せなくなる原因の一つなのです。
会場を「ホームにする」のは、自分が力を発揮する場を味方にするためのメンタルトレーニングの考え方の一つ。「ホーム」で闘うことが、自分の一番いい状態をつくるのであれば、「アウェイ」をいかに「ホーム」に変えられるか、自分が「ホーム」にいる状態にするために、何が出来るかということを考えることが必要なのです。
とくに米田氏は、「自分が決めたことを必ず実行できるように環境を変える。」「自分の力を発揮しやすいように環境や条件をつくる。」という考えを持ち、場がメンタルに影響することを強く意識したアスリートの一人です。
闘う場が自分にとって実力を発揮できない場所なのであれば、いかに自分が発揮できる場にしていくか。 環境や条件について早々にあきらめてしまう人はたくさんいますが、自分が活動する場を自分の味方にするという発想は、勝率を上げるためにはありとあらゆる手をうつという、結果へのコミットが生む創造的なメンタルなのです。
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