スポーツにおいて誰でも耳にしたことがある「メンタル」という言葉。時に勝敗を左右するほど大切な要素です。しかし、そもそもメンタルとは何なのか、あなたはしっかりと説明することができますか?メンタルを強くするには、それが何なのかをまず知らなくてはなりません。今回は「メンタルとは何か」を解説していきましょう。
メンタルとは
メンタルの直訳は、「精神」や「心理」。その名の通り精神面の強さや意志の強さ、集中力の高さなどを表します。他にも根性や執念、気合い、何事にも動じない平常心、逆境に合っても負けない心、プレッシャーを跳ね除ける強さなど、メンタルを構成する要素は様々です。人によって「メンタル」という言葉を聞いてイメージするものは違いますが、そのどれもが正解と言えるでしょう。これらのたくさんの要素が集まって、総合的にその人の「メンタル」の強さが決まります。つまりメンタルは複数の要素で成り立っているので、強くするには様々な面からアプローチしなくてはなりません。
特にスポーツシーンにおいては、メンタルの強さは非常に重要なものです。実力が拮抗しているアスリート同士の試合であれば、よりメンタルの強い方が勝利を引き寄せるでしょう。メンタルが強ければ、たとえ実力で劣っていても格上の相手に勝ったり、負けていても土壇場で逆転勝利したりすることもあります。逆にメンタルが弱ければ、わずかなミスによってそのまま自分のリズムを崩し、ズルズルと負けてしまうことも。また練習では完璧にできていたのに、本番では失敗してしまうこともあるでしょう。そのため一流のスポーツ選手は、技術だけでなくメンタルも磨いていきます。
スポーツだけでなく、日常生活でもメンタルは物事の成功や失敗を左右します。仕事や勉強、ダイエットなど、メンタルが弱いとなかなか思い通りに成功させることはできないでしょう。つまりメンタルは、技術や実力と同じくその人の生き方や人生に密接に関わってくるものだと言えます。
メンタルが存在する理由
「メンタル」という言葉が、これほど注目されているのはなぜでしょうか。それは、「目標を達成するために欠かせないものだから」です。「こうなりたい」という希望や夢を叶える、そのためにメンタルは存在しています。
目標があると、達成するために多大なエネルギーが必要となります。強い心はそのために活用されるもの。自分を変化させたり強くしたり、またモチベーションを保ったりする際にはメンタルが大きく関わってきます。目的地に向けて進むための強力な動力となるでしょう。反対に何も目標がない時には、メンタルは必要ありません。どんなに強い心を持っていても、特に行き先がなければ活用される機会がないまま終わってしまうでしょう。「メンタル」と「目標」は、まさに表裏一体。お互いになくてはならない関係だと言えます。
メンタルを構成する3つの要素
「メンタル」は様々な要素で成り立っているとご紹介しましたが、大きく分けて3つの要素に分けられます。それは「思考」「感情」「行動」の3つの要素です。
「思考」は、自分自身の「考え方」にあたります。根性や努力、執念などもここに当てはまります。目標を達成するために自分はどうするべきか。勝利するには、成功するには何が必要なのか。目標に向かっていく際の指針、もしくは困難を乗り越えるための推進力と言えるでしょう。
「感情」は、その名の通り喜びや怒りといった自身の感情。モチベーションを上げるために重要です。うまくいった時や良い成果を上げることができた時には嬉しく、また頑張ろうと考えることができるでしょう。悔しさは次のステージへの動力源になります。ただ、感情は天気のようにコロコロと変わりやすいので注意も必要です。
「行動」は、練習やルーチンワークなど、目標達成に向けたあらゆる行動のこと。やる気があっても行動が伴わなくては意味がありません。逆に、モチベーションが下がってしまっている時でも、習慣となっている日々の練習を積み重ねることで目標に少しずつ近づいていくことができるでしょう。
メンタルというものは「思考」を中心に、「感情」と「行動」がバランス良く組み合わさってできています。うまく連携を取り、お互いに影響し合うことで自身の力となるため、スムーズに目標を達成させることができるでしょう。困難にあっても乗り越えるだけの「メンタル」を手に入れられるはず。そのため、3つの要素をバランス良く育てていくことが大切なのです。
スポーツや仕事など様々なシーンでメンタルの重要性が説かれていますが、「メンタルとは何か」を知っている人は意外と少ないものです。正しく理解することで、効果的にメンタルを鍛えていくことができるはず。また失敗や挫折の原因を知ることにも繋がるでしょう。困難にあっても諦めることなく目的を達成するためにも、正しい知識を身に付けてください。