競泳 バレーボール

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2008年メンタルトレーナーからみた北京オリンピック

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現地リポート photo

8月11日 月曜日

北島選手の金メダルの瞬間に立ち会えました。

会場入り口動画をご覧ください。北島選手の競泳の金メダルの瞬間。
表彰式で流れた君が代です。数秒しかながせないのが残念ですが・・・。「鳥の巣」の広場の奥に面する水泳の会場は、まるで「水」をモチーフにしたような実にすばらしい会場です。

会場は水のモチーフの形をした天井から光が差し込むしくみになっていて、 体操や他の競技の会場よりも若干小さめ。その上天井の高い構造になっています。

競泳と飛び込みのプールが二つ並んだ会場は、今日もたくさんの人たちでいっぱいでした。中国選手があまり得意でない種目からか、アメリカ、オーリストラリア、ヨーロッパの選手たちの応援団が目立ちます。
もちろん、地元の中国の人たちも中国語でアメリカやヨーロッパの選手も応援しています。強くてスター選手はそれだけで世界の人を魅了する輝きをもっているかのようです。

さて、女子、男子、いろんなタイプごとの試合が行われ、いよいよ男子平泳ぎ100メートルファイナルの試合。北島選手が入場し、日本人応援チームにも力が入ります。

北島選手はいつもの強い目線のまま、ゆっくりと準備にかかります。
そしてスタート。力強い泳ぎでぐんぐんと前に進んでいきます。100メートルはあっという間に勝負がついてしまうので、ちょっとした集中力や意識の持ち方で勝敗が決してしまうように思います。

特に最後ののびは力が入るとかえって体がかたくなるのか、どんどん「追い上げ」で差が付いていきます。 北島選手は最後までのびのびと泳いでいたように感じます。
とつひとつの動きが力強くて、しかも安定している。まったく負ける気がしませんでした。

そしてどんどん追い上げてゴール!!
その瞬間、いつもの大きなガッツポーズ。
会場が一斉に沸き立ちました。

今回私が一番感じたのは「北島選手の顔」です。

水泳の会場格闘技と違い、自分でタイムを競う陸上や水泳は、自分でモチベーションを上げていく必要があります。北島選手は「安定して闘う人の顔」を終始保っていました。 それは金メダルの瞬間にも決して緩むことなく、 彼にとっては「まだ途中なんだ」とでも言いたげな、気をぬかない力強い表情でした。

アスリートにとって自分のモチベーションを上げていくのが一番大変なのです。精神力が強い人ほど自分を痛めつけるから、その痛みにつぶれてしまうこともあるわけで、たった数秒で決まってしまう勝負の世界で、新たな歴史を刻み続ける彼を支える「強さと柔軟さ」そして「安定感」そこには、しっかりと自分と向かい合った人だけがもっている、興奮でも単なる責任感でもない多くの心の豊かさを感じます。

あと、もうひとつ感じたのは、やはり他国の競泳選手の層の厚さ。
オーストラリアは、スター選手だけでなく、どのタイプのものにも上位に選手が入ってきていますし、アメリカも400メートルリレーの優勝に代表されるくらい、すごく層が厚い。もちろん北島選手以外の日本人選手も頑張ってはいるのですが、どうしても、北島選手がひとり「メダルを背負っている」感じは否めませんでした。「 追い上げる強気のメンタル」から、「守る立場のメンタル」へ。

今回の金メタルを超えて、彼が真のチャンピオンとしてのメンタルを本物にさせていく姿を感じることができました。本当に、いろんなものを背負うということは大変なことだと思います。

トップアスリートたちのそのすべての苦労が最高に報われる瞬間。
君が代って実は泣ける曲なんですよ。感動で泣きましたから(笑)

バレーボール女子  対ベネズエラ戦

バレーボールはチームワークのもっとも必要とされる競技だと感じています。
それぞれがせまいエリア内で声を掛け合いながら、かなりのスピードのボールを追ってひたすら闘い続ける。しかも結構試合時間も長いですから、声を出しながらしっかりと試合のどの瞬間も「乗る」状態を作ることが大切です。

今回の対戦相手は、のれば怖い相手。
体格もよく、強いスパイクを打ち出すパワーにくらべると日本選手たちは、まるで子供のように小さく見えます。

しかしひとたび試合が始まると日本選手たちはしっかりと声を出し合い、しかも笑顔でどんどん円陣を組む。 ひとつ相手コートにボールが決まるたびに、みんなで円陣になり笑顔でお互いを称え合う。
これぞ、アイディア式メンタルトレーニングの真髄「承認のコール」ではありませんか!!

体格の差や技術を補うかのように、速攻やフェイントで果敢に攻める。
力で押すだけでなく、いかに冷静に相手を見れているか、リラックスしてのびのび戦うことが大切かを感じられた一戦でした。
相手は途中まで来た時にもう気持も維持できなくなったのか、なげやりにすら見える感じで、勝負は25ポイントを挙げるのを待つまでもなく、その「気持ち」がくっきりと分かれた時点で決まったように感じます。

応援する人常に安定したメンタルティと素晴らしいーチームワーク。
円陣を組む時の選手の顔が、とても輝いて見えました。

最後に日本での中継もあるのでみなさん、ご存知かなとは思いますが、バレーボールは連日試合が深夜の11時とか12時とか、本当にもう体的には「ゆっくり休みたい時間」にも関わらずそんな時間まで頑張って選手は戦っているのですよね。 11時なんてテレビ見ていたら起きていられますが、一日のリズムを体力、気力ともその時間に「最大限の力を発揮できる状態」にもってくるための苦労は、並大抵ではないと思います。しかも、それが連日。

勝った、負けただけで、とらわれるのではなく、そんな選手たちの見えない苦労も少し「想像しながらオリンピックを見る」のも大切なことのような気がします。

さて、明日はいよいよ体操男子団体決勝です。

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