体操男子団体決勝

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2008年メンタルトレーナーからみた北京オリンピック

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8月12日 火曜日

体操男子団体決勝

★体操団体戦と、中国の応援

会場いよいよ体操の男子、団体の決勝が行われました。団体決勝というのは選手にとって一番緊張がはしる試合です。

体操は基本的には個人競技ですが、個人がそれぞれ自分の持ち点を競う「個人総合」、
得意種目だけのチャンピオンを競う「種目別」そして、各チームが床、つり輪などの各種目をそれぞれの種目の代表3人を選出し、チームの合計を競う「団体」というものがあります。

団体がなぜ、選手が一番緊張するかは、おのずと知れた「国の代表」としての重圧がかかるからです。演技をする三人に選ばれるということは、チーム6人の選手のすべてを代表した3人ということになります。その上、自分の小さなミスはチームの合計得点に反映されるので責任は重大。つまり「国を背負っての演技」というもが団体戦なのです。

しかも、この体操の団体が強い国は、まずダントツで中国。そしてアメリカ、日本、さらにロシア、ドイツと続き、フランス、ルーマニアと国を挙げるだけで世界地図がうめられそうな国ばかり。おのずと、会場の声援に過激さが増すかと思いきや・・・。
私のすぐ後ろの席には中国語で「好(hou)」と大声で声援を送る中国人男性。大声と大ぶりのゼスチャーで過激な中国応援団の様子。
ところが、彼が最初の日本の演技を見た瞬間、「好!好!!」と拍手喝采を浴びせたのです。

つまり、体操がとても好き、そしてすばらしい演技にはおしみなく声援を送る人たちが会場にはたくさんいるのです。これは中国に限らず、アメリカ応援団だって、どこの国の人でも声を合わせて応援はしますが、すばらしい演技が見れたときには、「おおー」とどよめきをあげ、大喝采をおくります。

あと、たとえ落下とかしても諦めずにすばらしいファイトをみせたときも、みな大喝采を送ります。かえって、日本の応援のほうが他国のすばらしい演技にもあまり拍手もしないし、盛り上がりに欠けていたり、自分の国の演技が終わるとさっさと席を立つ人がいたりして、なんだか残念に感じるシーンが体操に限らずたくさんありました。

★メンタルトレーニング的に感じたこと

さて、そんなことで始まった緊張感あふれる団体決勝。
日本は得意の床からスタート。

私のメンタルトレーニングではよく「オリンピックには慣れはない」といいます。ベテランだからミスをしないなどということは絶対なく、限りなく自分の内面との追及になると思うのです。ただ、人間究極に追い込まれたときにその人の弱さや、甘さが露呈することも事実。

どうしても今まで体操競技を見てきただけに、ひとりひとりに対してのミスとメンタルの関連性には辛口の発言になってしまいますが、少しまとめてみますと・・・

1.追い込まれたときに、危機感を感じながらかつ、リラックスして集中するという状態をつくる為には、一人一人の選手がきちんと探求をする必要がある。

2.団体戦の場合、チームワークや声がけは、おそらく選手や監督が思う以上にとても大切。

たとえばアメリカは後半円陣を組んで声を出し合っていたし、中国のリーダーは自分の平行棒の演技が終わったあと、後輩の平行棒の準備を手伝ってあげていたのが印象的でした。体操は個人競技だけにどうしても「それぞれがきちんとすれば大丈夫」というような言葉を聞きますが、私は「それぞれ」が「チームワークの中で無意識にメンタルコントロールされているということ」にきちんと向かい合うべきだと思います。コミュニケーションの重要性を感じながら、チーム戦を戦うということ。

3.声をだして自分たちで緊張感を払拭するムードを作る。

前半中国の演技はむしろとても硬くて、プレッシャーがかかっているのは、自国開催の彼らだと感じました。応援という期待は、「勇気をもらう」という反面、「時には自分の等身大を見失わせる傲慢さや油断、または重圧にもなる」ことを感じました。ところが、それを自分たちのリズムを早くつくって「のる」ことが大切です。中国は得意のつり輪あたりから一気にチームに勢いが出てきました。

もちろん日本もみな、あのプレッシャーのかかった大舞台で、大きなミスはなく、ひとつひとつしっかりと自分の役割をこなしていったのはすばらしいと思います。ただ、その反面、まだまだ今回のオリンピックでは「メンタルトレーニングの充実」は 「完成」ではなく「過程」にしかすぎない。むしろ始まったばかりという印象を受けました。

日本の技術やそれぞれの選手たちが抱えているパーソナリティにはすばらしいものがありますから、今後はしっかりと「期待」による「出来て当たり前」的な環境に自分を見失わず、等身大の自分たちを受け止めていくことが次の時代の「体操ニッポンの復活」につながるのではないかと思いました。

★総括として・・・

会場テネの金メダルの期待からか「銀で残念」的な報道をされてしまうのはとても残念でもあります。課題は課題としてしっかり受け止めた上で、人生をかけて頑張った選手たちを心から祝福したいものです。
怪我もあった、アクシデントもあった中での今回の銀メダル。選手だけでなく、監督、コーチのみなさまの絶え間ない努力も感じられたすばらしい銀メダルだと私は感じました。だから、心から皆で銀メダルを祝福したいものです。

そして、その祝福の中には、オリンピックという場所にたどり着けず涙をのんだ、実力、人格、メンタルすべてがすばらしい選手たちがたくさんいたことも、ここでぜひお伝えしておきます。

彼らは、また次の時代にむけて、今も日々猛暑の日本で汗にまみれながら練習を今この瞬間もしているからです。全ての闘う勇者たちに心から敬意を表します。

私も2004年アテネのあの熱い会場で、「体操ニッポン」の演技に出会って、4年。
自分の人生をかけて、オリンピックにささげた人生でもありました。
最後に会場に掲げられた、日の丸を見ながらいろんなことが走馬灯のようによぎったのでした。
だから、一言では片付けられない重みを今回の団体決勝には感じます。
またこの経験を次の多くの形に変えていきたいと思います。

最後に、最年少で今回素晴らしいメンタリティを発揮されて頑張っておられる内村選手。中国の選手たちの優勝が決まり、皆が感動で泣きながら抱き合っていた時、彼だけが、中国選手団のほうに向って、さわやかな笑顔で拍手を送っていました。

このやさしさが、場に対する最大限の敬意が、日本のそして彼のすばらしい強さなのかと感じました。4年前、まだ中学生で誰も名前すら知らなかった彼が、次の個人総合では日本を代表して頑張ります。

皆で最大限のエールをおくりましょう。
現地だとむちゃくちゃ感動しますよ!!

写真は会場を背景に撮ったもの。ひとつは、銀メダルの瞬間の日の丸を背景に。

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