応援リーダーより

Honolulu2007

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アイディア発ホノルル行き 死を目の前にした時あなたはスタート時点に立てますか?

応援リーダーより page2

<語らない・・・でもたったひとりで完走した>

村田さんは多くを語らない。

自分の病気のこともあまり語らない。

ただその日、2006年のホノルルの完走者だけにおくられる記念Tシャツを持ってアイディアに来てくれた。話をきいて、私の中で、驚きと感動と・・何かがどんどん込み上げてきた。村田さんと出会えたことがうれしかった。村田さんと出会えた場所がアイディアであることがうれしかった。村田さんがアイディアの修了生であることが誇りだった。生きることに1度は絶望した人が心を学ぶ場所にアイディアを選んでくれたことがうれしかった。

「フルマラソンなんてすごいですね!」というと、「ホノルルマラソンは時間制限ないので誰でも走れるんですよ」と照れながら笑う。とんでもない。強い意志とやりとげる気力体力がなきゃ完走なんてできない。

村田さんはひとりでホノルルに参加されたので私たちは何もしてさしあげられなかった。なのに村田さんは私たちにおみやげまでもってきてくれた。おいしいチョコと最高の「ホノルル完走」という人生のドラマをもって来てくれた。しかも秘かに「命をかけて」というコミットメントを達成した。

「医者はねぇー、やめろっていうんですよ」
そんな中でもやりきった。
「どうなっても保障できないっていわれました」
淡々と語る。

でも、言葉の一つ一つが深くて思い・・・。そして「完走」という事実が彼の言葉を輝かせていた。彼の言葉からは「つらくて苦しい」という愚痴やネガティブな言葉は聴かれない。ハワイのスピリットがいかにすばらしいか。車椅子で走るランナーに村田さんがエールを贈った話。子供たちが沿道で手作りのクッキーを渡してくれて、それがいかに励まされたか・・・。ハワイにいかなくても、村田さんの話からあふれるばかりの、きれいなスピリチュアルハワイが目の前で再現されていくようだ。すばらしい・・・。

<命をかけて……再び……そして、人が集まってきた>

村田さんの話を聞いたとき、私はひとりでこの話をきくのがもったいないと思った。「村田さんの話、アイディアのみんなにきかせて下さい」私は頼んだ。みんなにもっと知ってもらいたかった。心理カウンセラーや、メンタルトレーナーを目指して今学んでいる人。実際に、学校や医療の現場や、企業で実際に心の専門家として活躍している卒業生たち。そんな人たち、アイディアで学んだすべての人たちに、こんなすばらしい同胞がいることを知って誇りにして欲しかった。

死を目の前にした時に、スタート地点に立てるすばらしい人がいることを知って欲しい。

今、生きていても仕方ないと思っている人。
今、自分の将来に希望がもてない人。
今、つまらない人生だと思っている人。
今、自分のことがつまらないやつだと思っている人。
今、誰も愛せない人。

そんな人たちに話をきいて欲しかった。生きることに、目をさまして欲しいから。ラポール交流会のスペシャルゲストとして快くきてくれた。

ラポール交流会はアイディアで毎月開かれるスタッフや修了生と在校生たちのステキな交流の場。その時に村田さんに語ってもらった。そして彼は言った。(なぜ、ここから彼になるのかな、よくわからないけど)

「今年も走ります」
ええーーー今年も走るの?
体は大丈夫?
「病気これからますます進むと思うんです。完走できない可能性はたかい。いや、完走どころか、スタートの時に自分が立っていられるのか、生きていられるのかすら、わからない・・」

でも、彼は走るという。またあのホノルルのスピリットに触れて、あの場所に帰りたいという。私は、即答していた。(誰に即答したのか、本人の前で彼というのもおかしいが)「アイディアは全面的に彼を応援します。私もカウンセラーとしてメンタルトレーナーとしていっしょにホノルルに行きます」と。彼をひとりにはしない。今度は、たくさんの彼の人生を応援するみんなでゴール地点で彼を迎えたい。彼をひとりにはしたくない。だって、彼はアイディアの卒業生なのだ。

そして、このプロジェクトが立ち上がった。鈴木くんという同じく卒業生がいる。今風のイケメンのお兄ちゃんである。やさしくて、ちょっとカワイイ系のお兄ちゃん。彼が村田さんと出会った。

「先生、僕も走ります」
ええええーーー??おどろいた。
っていうか、「鈴木くん・・マラソンとかしたことあるの?」
「ないです」
でしょうね・・・マラソンどころかスポーツすらしたことあるようには見えない(失礼!!)しかも、そんなにアツイタイプでもない、どちらかというとクールな感じのロンゲのお兄ちゃんなのに走るって・・・フルマラソン?!

「村田さんと一緒に走るんです」

いつの間にか、二人はとても心の絆を深めていた。職業も、住む場所もちがう・・ただ、ちょっとしたきっかけで、アイディアで出会ってともに学んだというだけの二人なのに・・・。彼のページもぜひ読んで欲しい。彼も多くは語らない。でもきっと彼も、私が村田さんの生きる思いをいて欲しかった種類の人なのだと感じた。のんびりと、命の有限さなど無縁な世界でのほほんと生きている人ではなかったのかもしれない。今風のルックスに隠された心の内側には、秘めた思いがあるのかも知れない。多くは語らない彼も、もしかしたら、自分の命の価値がわからなくなる、そんな絶望を知っている人なのかもしれない。

アイディアには、こんなすばらしい人たちが集まってくる。仕事も住む場所も、年齢も、過去の経験も、何もかもがちがうのに日本中から何か心に消えないきれいなものをもっている人たち。そしてそれらは、痛みをともなう輝きであることを知っている人たちが出会う場所・・・それがアイディアだと思う。

<さあ、みんなでホノルルへ>

ホノルルにみんなで行くことにした。「100%自費だよ、みんなボランティアで応援しにだけいく」とスタッフに投げたら、おどろいたことにほとんどのスタッフが手を上げた。さすが、アイディアのスタッフ・・・。みんな気持ちを秘めていても、真ん中にもっているものは同じだ。みんなアイディアの卒業生、村田さんの同胞。しかしながら飛行機のチケットはキャンセル待ち状態。誰がいけるのか、どんな状態なのか、まだまださっぱりわからない。でも、「アイディアでいこう。みんなでいこう」の言葉に、不思議とどんどんアイディアの仲間が集まってくる。

「お金や時間があるひとの道楽だよ」「なんで人が走るのを応援しにいくの?」「ばっかみたい・・」っていう人もいるんだろうなぁ・・・と感じる、浮世である。だって私自身も、オリンピックのメンタルトレーニングにテニスの全日本選手権、そして企業研修や講演会の仕事がびっしりつまったこの時期に、仕事でもなく、もちろん遊びやバカンスでもなくホノルルへ。でも、「今」しかない。今を感じないと、いつか何も感じなくなる自分を私は知っている。そうして心の病になってしまった私だからこそ、自分がやりたいことや、自分が感動したことには絶対に人生を使っていこうときめた。

私も人生に絶望していたことのある一人だからだ。
そして、今はカウンセラーやメンタルトレーナーとして、再び人生をみつけた人間だからだ。オリンピックを目指すアスリートには、きちんと事情を説明した。みんな「それはすばらしいことだ」と理解してくれた。そして在校生、所属カウンセラーたちからも続々と手が上がる。鈴木君に触発されてか、一緒に走る人たちも続々と出てきた。難病を抱えた人。
(それぞれのページを見て下さい)みんなの人生が、命が、リンクしていく場所それがアイディア・・・そしてホノルルへ。

ハワイは世界でも有数のいやしとネイチャーセラピーの場所‘アロハ’の言葉は‘こんにちは’そして‘あいしてる’という意味があるらしい。まるでアイディアをそのまま自然の神様が海に浮かべたようなステキな島(浮世も大好きで何回も行っています)。さあ、今年の12月アイディアはハワイに数日間移動して、ひとりのステキな生きざまを抱えた仲間を全員で応援しに行きます。

生きることに今、喜びを感じている人も。
生きることに今、絶望している人も。
ハワイに行く人も・・・
行かない人も・・・

このプロジェクトにエントリーしませんか?
あなた自身が何か変わるそんなきっかけになるかもしれません。ハワイにいかない人でも、応援のメッセージをみんなに投げてください。みなさんがつらかった思い出や、それを乗り越えた体験談なども、走るみんなの大きな支えになります。ハワイにいけない人でも、みなさんからいただいたすべてのメッセージをプリントアウトしてハワイにもっていきます。そしてみんなとともに、村田さんと、走るアイディアのすべての人たちをゴールで迎えたいとおもっています。

(終)

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  • 浮世満理子@心のケアの専門家 Twitter アイ・ディアヒューマンサポートアカデミー 東京本校 Facebookページ