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すっかり夜が明け、2時間、3時間が経過しようとしています。
ワイキキのビーチには、既に10キロのウォークやショートコースを終えた人たちで溢れ、いつもと違う朝の風景を醸し出しながら、不思議なざわめきと不思議な安定感で、賑わっています。
途中、33キロ地点に着くはずだった佐々木さんや尾下さんや吉田さんのチームは、バスのアクシデントもありながら再びそこから移動。彼女達の今回の移動距離は、実に長いと思います。それぞれの所でそれぞれの持ち場を守るために皆ひとつひとつしっかり頑張っています。
※(早い)選手はもう、折り返し地点を回って、帰りのコースに向かっているはずです。村田さんは早ければ、3時間台でゴールをするので、スタートからゴールに向かうチームも少しピッチを上げていきます。
しかしながら、荷物が多かったことや、腰や足にハンディを持っていた人達もいて、途中で休憩をしながら行く。ビデオやカメラを持っている撮影班は、いち早くゴールで場所をスタンバイしていきたい、ということで移動します。
その時に、高溝さん、橘さん、宮本さん、福田さんのチームから電話が。もう、ゴール付近にはかなりたくさんの人が集まっていて、場所を取って、早く選手達を迎える状態を作っていきたいと。
途中で携帯電話に登録していた選手の番号クレジットに大アクシデントがあり、そこの配信会社の都合で、選手達の様子が一切分からなくなってしまいました。今彼らが何キロ地点にいるのか、まだ走り続けているのか、リタイアをしているのか、全く分からなくなりました。
後、残されたのは、33キロ地点にいる、3人の応援団の人達が彼らの姿を見付けてくれることだけ。それをただ願いながら、私達は向かいました。ゴールに向かって行きました。
高溝さん、宮本さん、橘さんの3人は、ゴール手前に陣取っていました。高溝さんはゴール手前1キロで、最後に彼らが入って来るシーンを報告してくれます。
そして、橘さんと宮本君はゴール500メートル付近で。500メートル付近は、ランナーが最後のフィニッシュゲートに向かって力強く走って来る最後のシーンです。ゴール手前の最後の素晴らしい勇姿を精一杯写真に収め、ビデオに収め、そして応援をしようということです。
そして、ゴールより後の広場では、スタートゴールチームが陣取っていました。
うっちーのご両親もそこにいます。そこは丁度救急でリタイアした人達が運ばれて来るエマージェンシーの、そこの丁度真ん中の所にいました。次々とリタイアをし、点滴をしながら運ばれて来る選手、それらの家族が心配そうに駆け寄る姿を見ていると、まだ連絡の入らないランナー達に、心配になってきます。でもきっと頑張ってくれる、きっとやってくれると、私達はお互いで確認をしながら、声を出しながら、33キロ地点で頑張っている応援メンバー達、そして500メートル地点を頑張ってくれている仲間達と連絡を取りながら、応援団が応援団同士で励ましながら、勇気付けられながら、私達は長い時間を待ちました。
トップで村田さんが通過、という連絡をもらい、私達は一気に歓声を上げました。ヒーロー達が帰って来るその瞬間を私達は最高の状態で迎えようと、皆、カメラ、ビデオ、ボード、そして最大の笑顔で待ち構えていました。